白い魔女 vol.2

ネットでみつけたビアン小説

白い魔女 vol.2■

渡辺ゆかり献体としてこの夢の森病院にやって来た。
本来、献体とは人体解剖学の教育、研究のために自分の遺体を無条件、無報酬で提供することである。
しかしここ夢の森病院では、高額の借金返済に苦しむ女性を、その借金の返済を肩代わりする代わりに、
体を一定期間入院という名目で拘束し、
その間、何をされても構わないという契約書を書かせていた。
これは勿論院長が個人的にしていることで、そのサポート役である婦長の御堂雪絵の2人以外、誰も知らないことであった。
2人はやって来たその女性を、院長に体を献上するという意味で、その女性を献体として呼んでいた。

夢の森病院の4階にある院長専用の仮眠室で、淫らな検査が行われようとしていた。
献体であるゆかりは病院に来たその日の夜、婦長の御堂雪絵に付き添われこの仮眠室にやってきた。
廊下には2重の防音扉があり、外の音を完全にシャットアウトする。
この部屋は仮眠を取るには最適だが、同時に室内の音も外に漏れることは無い。

今、ゆかりは四肢を革製の手枷で拘束され、ベッドにX字形に磔にされた。
そしてそれは右腕から始まった。
掌を上に向けて伸ばされた白い腕の上を、御堂の指先が優しく爪を立てるように撫でてゆく。
「さすがにここはそうでもないようね。でもこっちは?」
指先は二の腕の内側から脇の下に流れた。
「ああぁ、いやぁ。そんなところ。あぁぁ、ぁぁ。くっ、くすぐったい」
「くすぐったいの? でも鳥肌が立ってきたわよ。じゃ、もっとそぉ〜っと触ってあげる。どう?これくらいは?」
「はぁ〜なんか、ゾクゾクして……」
「そう、ソフトな感じがいいみたいねぇ。んん? ほらっ」
御堂の指先は微妙に力加減を変えて、ゆかりの脇の下で蝶のように舞った。
「はっ、はっ、待って、待って。あはぁ〜」
くすぐったさと、性感が混ざり合った感覚がその指先から送り込まれてくる。
やがて御堂は1番敏感に反応するポイントと、その力加減をカルテに記入した。
「それじゃ今度は、舌で……」
「ああぁ、そんな。やめてぇ」
「ふふふっ、指よりいいわよ。きっと」
ゆかりの脇に御堂の熱い息が掛かり、やがて硬く尖らせた舌先がゆかりの脇の下のポイントを襲った。
わずかに肩をくねらせる動きを見せるゆかりを、御堂は二の腕を掴んで押さえ付けた。
「ああぁ、くくっ、くぅ。あはぁ〜そっ、そこぉ〜」
「んん? ここでしょ。ココを舌先で」
再び舌先がポイントを舐める。
今度はさっき以上に押さえ付け、脇の下から二の腕の内側を弄ぶように、しかも念入りに舐め続けた。
そして左の脇に腕を伸ばし指先で右と同じ所を責めた。
「両方同時に。どう?」
「ああぁ、いやぁ」
まだ始まったばかりの検査に、ゆかりの息は早くも乱れていた。
御堂はゆかりの脚の間に移動した。


御堂はゆかりの脚の間に膝立ちになり、両手を脇の下から腰骨の辺りまで往復させた。
10本の指はまるで触手のように脇腹で踊っている。
触手に反応した部分は必ず舌先でチェックされ、カルテに詳細に記入された。
カルテには既に首、腕、脇、脇腹、腹部までが記入されている。
上半身は頭部を除き、残りは胸部だけが未記入だった。
「さぁ、今度はここよ」
10本の触手はゆかりの柔らかな胸の丘を登り始めた。
羽で撫でるようなタッチに時々爪で引っ掻くような動きが加わる。
「ああぁぁ〜いいぃぃ〜」
「ほぅ〜らぁ〜感じるでしょう」
しかしそれは丘の途中にあるポイントを見逃すまいとするかのように、遅々として登ってはこなかった。
「早く乳首に触って欲しいんじゃない?」
「そんなこと、そんなことな……いです……」
御堂はその感触や肌質を楽しみながら触り続けている。
タップリ時間を掛けてようやく爪が乳輪の外周を引っ掻き始めた。
「ああっ」
「ふふふっ、触りもしない乳首がこんなになって。さすがに胸は……想像以上ね。
 虐め甲斐があるわ。ほらっもう少しよぉ」
「ああぁ、はぁ、はぁ、ううぅん」
ゆかりは胸を反らすように動くが、指はいっこうに乳首には触れなかった」
御堂は人差し指と中指の2本だけを伸ばし、乳首の通る間隔を開け、2本の爪で乳輪に平行線を引くように動かした。
指の間を通るシコり起った乳首に触ることはない。
「ああぁぁ〜ああぁ〜。あはぁぁ〜」
「ふふっ、そろそろ我慢も限界かしら?」
平行線は縦に横に、そして斜めに縦横無尽に引かれてゆく。
「触って欲しいんでしょ。正直におっしゃい」
御堂は両手の人差し指1本で左右の乳首の付け根を器用に引っ掻いた。
それは乳首から放射状に1本ずつ丁寧に惹かれてゆく。
「ほら、ほら、ほらっ、んん? どう? これは、ほらっ、ほらっ」
熟女の粘着質な執拗な責めにゆかりはついに降参した。
「ああぁぁ。さっ、触ってください。乳首に、乳首に触ってぇ」
「そうよ、早くそう言えばいいのに」
1本になった触手は再び柔らかな丘の下へ戻ると、今度は螺旋を描きながら丘を登り始めた。
二つの丘に同時に螺旋が引かれてゆく。
触手の描く螺旋は乳輪の回りで旋回した。
やがてゆっくりと乳輪内に進入すると、乳首の付け根ギリギリを回り続けた。
「ああぁ、いやぁ、早く触ってぇ、触ってくださいぃ」
「可哀想に、こんなに焦らされて。触ってあげましょうか? んん?」
御堂は触ると見せかけて乳首に息を吹きかけた。
「ああぁぁ〜ああぁ〜。いっ意地悪しないでぇ」


御堂はシコり起った乳首に触ると見せてギリギリまで迫り、そのまま焦らし抜いた。
触って欲しいもっと感じたいというゆかりの思いは、何度も肩すかしを食った。
「うふっ、もうココがピクピクでしょ。痛いくらいよねぇ。でもね……」
言い終わらないうちに御堂の親指とひさし指が、痛い程シコり起った乳首を摘み上げた。
それはゆかりの不意を突く為に、わざと言葉の途中でした些細な計略だった。
かしゆかりには絶大な効果を発揮した。
突然の快感が体を駆け抜け、快感は衰えずに今も感じ続けている。
乳首を摘む2本の指先に徐々に力が加わり、容赦なく乳首を押し潰していった。
突然の快感は痛みへと昇華した。
「ほらっ、痛い?」
「あうっ、ああぁっ」
そして突然離したかと思うとまた潰すように摘み上げる。
「痛かった? ほらっ、このままずーとっ」
「はぁぁ、あううぅ〜。いっいやぁ〜離してぇ」
「いいわよぉ。はいっ。ほらまた、ギュ〜!」
「痛いぃ〜。いやぁ〜」
「まだよぉ〜、まだこのまま。もう少し我慢してくださいね〜。ほぅ〜らっ」
「ああぁっ、いやぁ、痛い。痛い離してぇ〜。あうぅぅ〜」
「痛がってるのぉ、まるで喜んでるみたいよ。ゆかり」
「いやぁ、離してぇ。痛いぃ〜、いやぁ、いやぁ、いやぁぁ〜」
ゆかりの声はこの部屋から出ることはなく、僅かに漏れたとしても2枚の防音扉が全て吸い込んだ。
それを十分承知している御堂は、思う存分乳首責めを続けている。
「ほらっ、今度は離しませんよぉ、もう少し強くしてみますからねぇ。我慢してくださいねぇ。ほぉ〜らぁどうですかぁ?」
「ひいぃぃ〜。だめぇ、もうだめぇ。もう我慢できないぃ。いっいやぁ〜やめてぇ」
「我慢できないのぉ? ふふっ、でもまだまだ、このままよぉ。ほらほらほらぁ〜」

ゆかりの全身は朱色に染まり、眉間に深い皺を作ってよがっている。御堂はもっといたぶってやりたくなった。
そして嬲られ続け敏感になっているその乳首に口を近づけた。
それをゆかりは首を上げてみている。
御堂の燃えるような目と、ゆかりの涙目が絡まった。
御堂はゆかりの溢れそうな涙を見つめながら口を開けた。
赤い唇から白い歯が覗く。
その歯が赤い乳首に近づいてゆく。
「いやぁ、やめてぇ、そんな、だめぇ」
十分に痛みを感じているこの乳首を今噛まれたら、ゆかり脳裏に恐怖のシナリオが浮かぶ。
雪絵は右手の指先を乳首の付け根にづらした。
その指先から充血した乳首が飛び出している。
雪絵の歯は、悪魔の顎となって乳首をその断頭台に乗せた。
「やめてぇ、やめてぇ。いやぁ。だめぇぇ〜」
断頭台が降りるその瞬間まで、指は両乳首を一定の力で潰し続けている。
御堂の目が疑問符を提示するように余裕の態で一瞬丸くなった。
ゆかりの全身が強ばったように緊張している。
それを感じて御堂の目が意地悪く笑った。
そして断頭台の刃は、柔らかな乳首に鋭く食い込んでいった。


「いやぁぁぁ〜……ああっ、ああっ、ひぃぃぃ〜痛ぁぁぁぃぃぃ〜」
ゆかりの喘ぎ声は悲鳴に変わり、その悲鳴は今や断末魔の声となって仮眠室に響き渡った。
検査という名の拷問。
性感チェックという名の処刑。
まるで生きながらにして体を食いちぎられるような恐怖が胸の奥から沸いてくる。
しかし同時に、四肢の自由を奪われ、快感をそして苦痛を与えられながら弄ばれている自分の羞恥、
そんなものに酔っていくような脳内の変化を、ゆかりは感じていた。

御堂は心地よいBGMを聞くようにゆかり悲鳴を楽しんでいる。
M体質である御堂自身、院長の真弓から同じ事をされた経験があり、
今のゆかりの苦痛がどの程度の物であるか、手に取るように判った。
そしてどうすればこの苦痛が増すのかも。
御堂の中の悪魔は更なる悲鳴と苦痛を欲し呟いた。
「ふふふっまだよ、ゆかり。まだまだ。今度はこうよ」
御堂の歯が噛む力はそのままに、横にすり潰すように顎を動かした。
ゆかりの乳首が右に左に首を振り、肉同士がすれ違うように擦れ合った。
そして左指先にも当然のごとく更に力が加わる。
「ひぃぃぃ〜、いやぁ、いやぁぁ〜やめてぇぇぇ〜」
悲鳴が高まるたびに御堂の背筋にゾクゾクとした快感が走り抜ける。
ゆかりの変化は御堂にも伝わっていた。あの断末魔の裏でゆかりは楽しんでいる。
感じている。まだまだ未開発だが、こうされることを心のどこかで待っていたのではないか。
心の奥の禁断の扉、今までははしたないと片付け鍵を掛けてきた扉。
本当は開けてみたかった扉、その扉が今少しだけ隙間を空けたのかもしれない。
最初からあまりきついことは出来ないと判断した御堂は、1分程でゆかりの乳首を開放した。
実際には1分ほどの時間も、悪魔の断頭台から解放されたゆかりには10分以上の時間に感じられた。
「痛かった?」
「はいっ、もう噛むのはやめて」
「本当に、本当にそれだけ? もう一人の自分に出会ったんじゃないかしら?」
今のゆかりには淫相とも言うべき表情が浮かんでいる。
「えっ?」
一瞬の戸惑いの後に甦る記憶。そう、あの悲鳴には確かに恐怖と歓喜、いや淫楽が混在していた。
「まぁ、いいわ。そのうち判る事よ。心の鎧を脱ぎ捨てて丸裸になった時、本当のあなたが現れるわ」
「本当のあたし?」
「そうよ。本当のゆかり。それがどんな顔をしているのか、今から楽しみだわ。
さぁ、チェックを続けるわよ。今度はこっちよ。いい声を聞かせてちょうだい」
今の今まで押し潰されていた右乳首は腫れ物のように敏感になっている。
御堂はその乳首を口に含むと舌で転がしねぶり回した。
「あうっ、ああぁっ、あぁぁ〜いいぃぃ〜」
さっきまでとはうって変わり、まるで飴をしゃぶるような甘美な愛撫だった。